……秘密があります
そして、
「あれ持ってきて」
「はいっ」
を繰り返しているうちに、バーベキューは終わった。
ちなみに、
「あれ持ってって」
がないのは、みんな自分がいいなと思う人のところにせっせと肉など運んでいるからだ。
ふう~、終わったあ、とちょっと冷めた肉をかじりながら、ぬるくなったビールを呑んでいると、阿佐子が、
「ほら」
と最後に焼いた肉を何枚か皿に入れてくれる。
「美味しいの残しておいたから食べなさい」
「あっ、ありがとうございますっ」
「お疲れ、羽未ちゃん」
と今度は、芳賀がよく冷えた缶ビールをくれた。
「ありがとうございますっ」
と芳賀に言うと、
「うん。
だから、お礼に実験台になってね」
と笑う。
いやいや、なんのですか、と思っていると、
「さ、片付けたらお楽しみ。
僕のマジックと催眠術だよ」
と芳賀はテレビでよく見る人が表紙の本を手に言い出す。
「……やっぱりしょうもなかった」
と阿佐子は呟きながら、最後に残った焦げ気味の野菜を自分の皿に入れていた。
「あれ持ってきて」
「はいっ」
を繰り返しているうちに、バーベキューは終わった。
ちなみに、
「あれ持ってって」
がないのは、みんな自分がいいなと思う人のところにせっせと肉など運んでいるからだ。
ふう~、終わったあ、とちょっと冷めた肉をかじりながら、ぬるくなったビールを呑んでいると、阿佐子が、
「ほら」
と最後に焼いた肉を何枚か皿に入れてくれる。
「美味しいの残しておいたから食べなさい」
「あっ、ありがとうございますっ」
「お疲れ、羽未ちゃん」
と今度は、芳賀がよく冷えた缶ビールをくれた。
「ありがとうございますっ」
と芳賀に言うと、
「うん。
だから、お礼に実験台になってね」
と笑う。
いやいや、なんのですか、と思っていると、
「さ、片付けたらお楽しみ。
僕のマジックと催眠術だよ」
と芳賀はテレビでよく見る人が表紙の本を手に言い出す。
「……やっぱりしょうもなかった」
と阿佐子は呟きながら、最後に残った焦げ気味の野菜を自分の皿に入れていた。