……秘密があります
「モヒートが美味しかったです」

「他にないのか……」

「なんでそれだ」
と士郎と帯刀は同時に呟く。

「あと、阿佐子さんがくれたお肉がやわらかくて美味しかったです」

「それ、今じゃないのよ。
 あんた記憶力悪いの?」
と言いながらも、阿佐子はちょっと嬉しそうだった。

 まあ、このまま微笑ましく終わればいいか。

 無事、催眠術が解ければの話だがと思ったとき、芳賀が訊いた。

「じゃあ、羽未ちゃんの……

 そうだな。
 人に言えない秘密はなに?」

 みんなが盛り上がる。

「待……っ」

 自分より先に士郎が止めようとした。
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