戦国に散った華
「...どうして?!

嫌だ!!兄上も一緒に!!」





「武士の定めとはこういうことなのだ、茶々。


聞き分けてくれ」







まだあどけない少年の年頃であるはずの兄の顔は、覚悟の決まった本物の武士のようだった。






私はただただ涙が止まらなかった。


一番辛いのは兄のはず、でも私だけが逃げて生きながらえることができるのが悔しかった。








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