戦国に散った華





「やっぱり私の兄上は本当にお優しい、どこまでもかっこいい兄上ですね。


私、兄上のお嫁さんになりたいぐらい」



私がそう冗談を言うと、兄は顔をほんのり赤くさせて照れていた。







浅井万福丸。




私の五つ上の浅井家の嫡男で、母に似て容姿端麗で、父に似てとても強くて優しかった。


兄はずっと私のそばにいてくれた。

つまらない話でも、話し終わるまでずっと笑って聞いてくれていた。

よくおねだりをしては快く聞き入れてくれて、時には私をおぶって城中を散歩してくれたりもした。


母や乳母に怒られても兄だけはいつも私に優しくしてくれた。









いつもいつも、その優しさに甘えていた。




その優しさは永遠に続くものと思っていた。








< 27 / 39 >

この作品をシェア

pagetop