花印†blood



《いい?くりす、――…してはダメよ?》



《はい、おばぁちゃま》



どうして…

どうして今、お祖母様の声が過ぎるのか。



これは、私への“最終警告”


だなんて知るはずもなくて。



痛みから俯いていた顔を上にあげた瞬間。


ヴァンパイアの、真っ赤な瞳と目が合った。



ドクンッと私の中の血が騒ぎだす。


恐怖から声を出すことは…まだ出来ない。



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