アップルミルクティーを君と
グリーンハイツ301号。ここが、あたしのお城だ。いままで、男性をあげたことはない。

「ちょ、ちょっと待ってくだいね。部屋片づけますから」

リビングの出しっぱなしになっていた、ファッション誌、化粧水、乳液、を片づける。

「どうぞ」

「きれいにしてるんだね。さすが女の子」

「ありがとうございます。アップルミルクティー、淹れますね」

できるだけ、カフェで淹れたのと同じように、丁寧に、アップルミルクティーを淹れる。

「お待たせしました」

「真由ちゃん」

「はいッ?」

「好きだ・・・ずっと、君のことを見てた。会ったばかりの男にこんなこと言われても困るかもしれないけど」

「・・・好意を持ってない男の人を部屋にあげるほど、私、軽くありません」

「真由ちゃん・・・」

ごくごく自然に、2人はキスしていた。
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