。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
「あの女と復縁しろ!それでリコを諦めろ」
と念を送って……て言うかユズの趣味が移った??
ユズはあたしの念に気づいたのか「寒っ!急に悪寒が…」と両腕を抱く。
さっすが黒魔術愛好者なだけある。あたしの邪気にいち早く気づきやがって。
「リコ…って川上さんのことか?お前の友達の」
「うん、そう。ユズのヤツ、リコにマジ惚れしてんの」と目を吊り上げ、「傷心中のリコにつけいろうったってそうは問屋が卸さないぜ!」
ギリギリとテーブルに爪を立てていると
「傷心?失恋でもしたのか?」
叔父貴が聞いてきて
「……う…うん」
リコのプライベートなことを勝手に言うのも気が引けたが、これぐらいならいいかな…
「そうか、可愛くていい子だからな、すぐに他の男が見つかるだろうが」と叔父貴は真剣。
「だよな~!あたしもそう思う!
キョウスケよりハイレベルな男ってなかなかいないだろうけど…」
「キョウスケぇ!?」と叔父貴が驚き、
はっ!あたしとしたことが!誘導尋問に引っかかった!(←誘導尋問じゃありません。単に朔羅がおバカなだけ)
「んで、あのやるぉうはきっちりカタぁ付けたんか」
叔父貴が真剣に目を光らせ、
てか叔父貴…怖ぇえよ。
しかも、カタとか言うなよ。
「ちゃんとお断りしたみたいだぜ?キョウスケから直接聞いた」
「それがいい。あんな可愛いカタギの娘さんが関わっていいことじゃない」と叔父貴は腕を組んで真剣。
正真正銘の極悪人に言われても説得力ねぇよ!
「でも、何で川上さんをフったんだ?あいつ。他にスケでもいたんか?
そうには見えなかったケド」
「うーん……」
リコをフって、イチと付き合うことになった、とは流石にあたしの口から言えん。