。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
「でもさー、前から思ってたんだけど、何でお前はあんなマサさんに信用されてるわけ?」
と、戒が面白くなさそうに口を尖らせキョウスケを眺め
「まぁまぁいいじゃん。理由がどうであれ行けることになったんだから♪」とあたしはうきうきわくわく。
「何かプチ修学旅行って感じじゃね?あたし中学のときそれほど親しい女の子の友達居なかったからちょっと憂鬱だったし全然楽しくなかったけど、今はすっごく楽しみ♪
修学旅行て言やぁ枕投げだろ~、キャンプファイヤーに、バーベキュー、それから怪談話……は苦手だからパスしたいけど~」二人の手を取ってスキップしそうな勢いで廊下を歩いてると
「……そっか。そうだよな!花火もやろうぜ」と戒も楽しそうに笑い
「はじめての遠出ですね」とキョウスケもにこやか。
一時はどうなるかと思ったけど、ちょっと楽しみになってきた~
お風呂に入り終わって、あたしはお部屋で明日の準備。
明日はバイト上がりが16時。戒は午前あがりだから、エリナを迎えに行ってもらって、あたしが終わる頃を見計らってエリナとリコ、それから千里とキモ金髪が来て合流。そんで電車で移動。
キョウスケはイチと車で行くらしい。
まぁその提案はちょっとありがたかったり。だってイチとリコが顔合わせるとなるとやっぱキマヅイじゃん?イチの方は平気かもしれねぇけど。キョウスケだってやりづらいだろうし。
別荘に入っちまったらそうは言ってられなくなるけど、ちょっとでもね、その期間が短いとダメージも少ない気が…
それに大人数だったら気にならないかも。
あたしは明日のタイムテーブルのおさらいをして、着替えなんかの荷物をベッドに並べる。
明日はバイトがあるから(制服に着替えるけど)、それでもカジュアル過ぎないようにちょっとだけオシャレ。
オフショルのブラウスは紺と黄色のチェック柄。トップスがちょっと華やかだから下はジーンズにしてぇ、と並べて姿見の鏡の前で、自分の体の前に合わせてチェック。
うーん……オフショルブラウスは去年買ったものだけど、肩ががっつり出てるからなぁ…戒に『あんま露出するな』とか言われそうだな~
因みに去年買ったばかりのとき、組の中でファッションショーしてたら叔父貴は『露出が多い』と顔をしかめていた。
じゃぁこっちか。と一枚のワンピースを取り出し
シフォン素材の黒地に細かい白ドットのワンピース…は、はりきり過ぎかなぁ
とあれこれベッドに出して、いつの間にか服が山盛り。
「う~ん…」と唸っていると
コンコン
ノックの音が聞こえてきて「はーい」とベッドの上の衣服たちを眺めながら口だけで返事をすると
「朔羅さ~ん♪遊びっましょ~♪」
まぁたお前か。