恋人は社長令嬢
そこへ執事見習いの善と、埜々香が登場。

「どうぞ、埜々香様。」

善は、扉を埜々香の為に、開けている。

「ありがとう、相模原君。」

「善とお呼び下さい、埜々香様。」

「分かったわ。善君ね。」

なぜか埜々香に呼ばれると、雰囲気が違くなるから、不思議だ。


「おはようございます。お姉様。」

「おはよう、埜々香。」

そして埜々香は、梨々香のコーヒーを飲んでいる姿に、体が飛び上がった。

「おはよう、埜々姉。」

「お、おはよう。梨々香ちゃん……」

さすがの埜々香も、これには驚きを隠せない。

「おはようございます、梨々香様。」

「おはよう、善。」

「今日は一段と、お綺麗でいらっしゃいますね。」

善のセリフに、那々香は水を吹き出し、埜々香は口をポカーンと開けた。


「あら、分かる?やっぱり”愛”を手に入れた女は、違うのかしら。」

梨々香はそう言って、髪を振り払った。
< 49 / 275 >

この作品をシェア

pagetop