続・闇色のシンデレラ
「ったく、今日の病院でといい、なめやがって……痛い目見せてやろうか?」

「あれ、気にしてたの。坊っちゃん?」

「……もう許さねえ」



調子に乗って志勇をいじると、うなじに鼻をすりつけられる。


同時にお腹に回していた手を徐々に上へ。



「やだ、やめてって……あっ……」

「……そんな甘い声出すな」

「だって意識して出るもんじゃないもん」

「触っただけで反応するお前が悪い」

「っ、そこやめて……志勇が、弱いとこばっかり触るから……」



チャプチャプと波打つ水音が本能を掻き立てる。


首筋を柔らかく舐められて、くすぐるような指先で身体中を遊ばれて。


愛撫を通しての幸福というものを、嫌というほど知ってしまったわたしが、耐えられるはずがない。


わたしの肉体は志勇に対してすっかり順応になってしまっていた。



「煽ってんのか?すっかりエロい身体になりやがって」



遊ばれて息の上がったわたしを抱き寄せ、満足そうな志勇。


ぐったりと身体を預けるけど、反抗するだけの思考は残っていた。




「煽ってない。それに……わたしをこんな身体にしたのは、志勇でしょ?」



「ッ!バカ、それを煽ってるって言うんだ!」

「じゃあどうしたらいいのよ!」

「あー、うっせ!もう上がるぞ!」



だけど下から志勇を見上げて反抗したら予想外の反応が返ってきて。


若干顔を赤くする志勇にわたしも恥ずかしくなってしまった。
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