続・闇色のシンデレラ
白い骨壷と、血がこびり付いた拳銃が、荒瀬から送られてきた。


傍らには滅多に涙を見せない母さんが泣き崩れていた。


骨壷を抱える父さんの顔には絶望の二文字。


確かそのとき拳銃には、あと5発弾が残っていた。


なぜ実弾を残したまま送ってきたのか分からなかったが、理由はその日の内に知ることになる。






その夜、両親は自害した。





兄貴の血にまみれた拳銃を使って果てた。


荒瀬に楯突いた以上助からないと思ったのか、潔く死んでケジメをつけたかったのかは分からない。


分かっていたのは、俺はただひとりこの世に残されたということ。


これは残された者の宿命だと思った。


だから夜も明けない内に、俺は復讐に生きることを決めた。


俺は金庫にあったありったけの金と通帳を握り、神木を抜けた。





残り3発でシンデレラを仕留めるために。
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