続・闇色のシンデレラ
一種の絶望に見舞われた。


と同時にその頃から、漠然とした疑問に襲われるようになった。


『俺は何をしているんだろう』と。


復讐の先に何がある?成功しても失敗しても、しょせんそれは自己満足で終わるんじゃないか?


だいたい兄ちゃんは、神木を守るために犠牲になったのに、俺が代わりに復讐することなんて望んでるのかな。





「……凛」



ああ、迷うなら後を追って死ねば良かったのに。

俺なんて誰にも必要とされてないのに。



「起きて」



なんで生きてるんだ。

俺の生きる意味とはなんだ。



「凛、大丈夫?」



判らない、わからない、ワカラナイ。

頭が重い。つま先が冷たい。身体中が節々が痛い。

これが死か?真っ暗なこの冷たい闇が望んでいた死なのか?

なら、いっそこのまま───





「凛太朗、しっかりして!」
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