ストレンジ
諦めて中へ入る。逃げてもきっと捕まるだろう。なんたって相手は宇宙人だ。地の果て………いや、宇宙の果てまで追いかけてくるんだろうな。宇宙人だし。
「高橋君、あ、陸って呼んでいい?とりあえず皆に挨拶して回りなよ。人数少ないからすぐ終わるよ。」
アキラはそういうと近くにいた少年の所へ歩いていった。アキラの後に付いていく。
クラスメイトであろうその少年は席に座って本を読んでいた。少しパーマがかかったクセのある黒い髪。目が悪いのか少年は眼鏡をかけている。良かった、普通の人間だ。
「こ………こんにちは。」
思いきって声をかけてみる。お願いだから人間であってくれ。
しばらくたったが返答はなかった。相変わらず本を読んでいる。
「彼は学級委員長の相葉真。マコトは真実の真って書いてマコト。」
「よろしく。真君。」
……………
無視だよね。これ。
「あぁ。気にしない方がいいよ。君は変わっているから、彼の視界に入らないんだ。」
はい?
変わっている?僕が?僕のどこが?さすが自称宇宙人。言うことが意味不明だ。