ストレンジ
とりあえず道の案内を聞くもかねて(現実逃避)、中へ入る。
いや―…まさかここが学校なわけないって。
ほら、漫画でよくある「ここは前使われてた校舎で、主人公が間違えて入っちゃってあれ?」的なパターンなんだって。
絶対そうだ。
てかそうであってくれ。
中へ入ると沢山の下駄箱。下駄箱の壁には紙が張り付けてあるのが見えた。
紙を見て絶望的になる。紙には『高橋君いらっしゃい!とりあえず教務室にきてね。』と書いてあった。
紙を剥ぎ、グシャグシャのビリビリに破く。
「教務室ってどこだよ!!」
紙には肝心の教務室の場所が書かれていなかった。普通書く………っていうか案内するよね!?普通は!?
靴を持参したうちばき(元々前の学校で使用してた物)に履き替えて誰もいない廊下を歩く。
歩くたびに、床がギシギシと音を立てている。
今にも穴が開きそう
「だっ!?」
床のでっぱりに油断して転んだ。
地味に痛い………
「きゃははっ!ださーい!」
不意に廊下に響いた声。
顔を上げて笑った人物を探す。