クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
「夏久さん……」
「……なんの変哲もない、普通の名前だろ?」
「私を助けてくれた人のお名前です。とっても素敵だと思いますよ」
「褒められ慣れてないんだ。ほどほどにしてくれ」
(……あ)
茶化しているけれど、夏久さんの頬は少し赤くなっている。
お酒のせいではないだろう。この人はさっきからウイスキーを何度もお代わりしているのに、まったく酔った素振りを見せていなかったのだから。
「……君は?」
「東雪乃と言います」
「君の方が素敵な名前だ」
「ありがとうございます。でも、私も褒められ慣れてないんですよ」
「なら、心の中で思うだけにしておこう」
また一緒になって笑う。
そうおもしろいことでもないのに、さっきからちょくちょく同じタイミングで笑うことが多かった。
「雪乃さんか。君にぴったりだな」
「そうですか?」
「どこが、とは聞かないでくれ。なんとなく思っただけだから」
「わかりました。……でも嬉しいです。父が一生懸命悩んで付けた名前らしくて」
「……いいお父さんなんだな」
「はい」
自分でも驚くほどすんなり頷けた。
厳しくて、窮屈で、だから今夜はいつもできなかった遊びをしようと思った。でも私は父を嫌っているわけではないし、憎んでいるわけでもない。それを実感する。
「……なんの変哲もない、普通の名前だろ?」
「私を助けてくれた人のお名前です。とっても素敵だと思いますよ」
「褒められ慣れてないんだ。ほどほどにしてくれ」
(……あ)
茶化しているけれど、夏久さんの頬は少し赤くなっている。
お酒のせいではないだろう。この人はさっきからウイスキーを何度もお代わりしているのに、まったく酔った素振りを見せていなかったのだから。
「……君は?」
「東雪乃と言います」
「君の方が素敵な名前だ」
「ありがとうございます。でも、私も褒められ慣れてないんですよ」
「なら、心の中で思うだけにしておこう」
また一緒になって笑う。
そうおもしろいことでもないのに、さっきからちょくちょく同じタイミングで笑うことが多かった。
「雪乃さんか。君にぴったりだな」
「そうですか?」
「どこが、とは聞かないでくれ。なんとなく思っただけだから」
「わかりました。……でも嬉しいです。父が一生懸命悩んで付けた名前らしくて」
「……いいお父さんなんだな」
「はい」
自分でも驚くほどすんなり頷けた。
厳しくて、窮屈で、だから今夜はいつもできなかった遊びをしようと思った。でも私は父を嫌っているわけではないし、憎んでいるわけでもない。それを実感する。