クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
食事に関して話が出たことでいいことと悪いことが増えた。
いいことは、夏久さんが一緒に朝食と夕食をとるようになってくれたこと。
これまでは私を避けるようにしていたけれど、この時間をともにしてくれるようになった。
私がちゃんと食事をとっているか確認するのが目的だろう。
監視されているような気がして落ち着かない気持ちはあったけれど、一応会話もあったし、どちらかといえば嬉しいことでもあったからいいこととする。
悪いことは例のサプリメントだ。
今日もたっぷりテーブルに並べられたカプセルの数々を見てげんなりする。
(これじゃあ、ご飯を食べているのか、薬を食べているのかわからない……)
食事の後もこのサプリメントの山が待っていると思うと、なんとなく食欲がなくなった。
以前に比べると食事の量は減り、おいしいと感じる気持ちも薄くなった気がする。
今も夏久さんが買ってきてくれた食事を前にして、少しも箸を動かそうと思えない。
今夜は豆腐とブロッコリーのカニあんかけ、春雨と海藻が入ったサラダに、中華風コーンスープだった。
夏久さんはいつも身体によさそうなものを揃えてくれる。
しかも万全の状態ならお代わりしたいと思うほどおいしい。けれど、今はお代わりどころかひと口食べようと思うだけでも気が重い。
箸が止まったままの私に気付いたらしく、夏久さんが食事の手を止めた。