クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
『そこは具体的にどこの店のものがいいか、聞くべきなのでは』
「どこの店のケーキが食べたい、とかいう雰囲気じゃなかった。ただ、タルトが食べたいと」
『……まあ、わかりました。三十分後ですね?』
「ああ、頼む」
『数に制限は?』
「ない。どれを気に入るかわからないから、種類を揃えてくれ」
『そんなに用意して食べきれるんですか?』
「それは後で考える」
『……お急ぎなんですか?』
気遣わしげというよりは、純粋な疑問として問いかけたという口振りだった。
それを聞いて、自分がひどく焦っていたことを自覚する。
「ああ、急ぎだな」
『わかりました。では、また後ほど』
無駄話もなく、橋本は迅速に仕事をこなしに行った。
俺もまた駅へ向かいながら、ほとんど無意識に唇を噛み締める。
「どこの店のケーキが食べたい、とかいう雰囲気じゃなかった。ただ、タルトが食べたいと」
『……まあ、わかりました。三十分後ですね?』
「ああ、頼む」
『数に制限は?』
「ない。どれを気に入るかわからないから、種類を揃えてくれ」
『そんなに用意して食べきれるんですか?』
「それは後で考える」
『……お急ぎなんですか?』
気遣わしげというよりは、純粋な疑問として問いかけたという口振りだった。
それを聞いて、自分がひどく焦っていたことを自覚する。
「ああ、急ぎだな」
『わかりました。では、また後ほど』
無駄話もなく、橋本は迅速に仕事をこなしに行った。
俺もまた駅へ向かいながら、ほとんど無意識に唇を噛み締める。