音のない声
「そーなんですか」

「高校生ならそろそろ確認テストなんじゃないの?」

「えー、まー」

「あなた、勉強できるの?」

「え…」

「いや、ほら、悪い意味とかじゃなくて
大事なもの拾ってもらったし、もしできないなら教える事くらいならできるかなーって」

「あー、数学が苦手で困ってたんでお願いしてもいいですか?」

「分かったわ、ご飯食べたら教えてあげる」

ラッキー数学訳わかんないんだよな

俺らはご飯を食べて部屋に戻った

「で、どこか分からないの?」

「え、もーやるんですか?」

「当たり前じゃない、何言ってんのあなた」

「食ったばっかじゃないですか」

「だから何よ、ほら、さっさと準備しなさい」

俺は渋々準備した

「ここが分からないんですけど…」

「あー…これはここをこーして…」

千夜さんの説明を聞きながら解いていくと案外簡単に解けた

他にも分からないところを聞いていくと全部に分かりやすく答えてくれた

「凄いですね」

「何よ急に」

「ここまで人に教えれるって中々ないと思いますよ、しかも今日初めて会った人に」

「あなたの事は知ってるわよ」

「はい?」

「言い方が悪かったわね、朝バスで一緒でしょ?
顔ぐらい覚えるわよ」

確かに俺も無意識に記憶していた

「確かにそーですね」

「ほら、もー遅いんだし男の子だけど親心配するだろうから帰りなさい」

「あー俺、親いないんですよ」
< 8 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop