守るべきは・・・誰

☆☆引き延ばし


そんな数日後
三樹さんより連絡があり
銀行の近くのカフェで合った。

弁護士の三樹さんから
「初めまして、結月さんの
代理人を頼まれています
弁護士の三樹と申します。」
と、言われ
お互いに名刺を交換した。

三樹さんから
「これ以上の先伸ばしに
意味はありません。
あなたは、あなたの
その行動や態度が
どれだけ、結月さんを
苦しめているのか
わかっていますか?

あなたとの事で
会社でミスを起こしたり
しているのですよ。
今回は、支店長や課長さんが
直ぐに動いて事なきを
得られましたが。

あなたの元彼女ですか?
ご友人ですか?
その方のために
結月さんが苦しんだり
辛い立場に立つ事は
おかしいですよね?

あなたは、理解できていないようですが?
結婚すると言うことは
相手の一生に責任を持ち
大切に思いながら生きて行く事では
ないのですか?
あなたは、
二人共をそのようにできるのですか?

あなたが勝手に
その方との今後を決めた時点で
あなたは、結月さんの事を
何にも考えていなかったと
言うことです。

病気だから?
それがなんですか?
あなたは、ただ自分の立場に
酔いしれているだけです。
慈善事業じゃないのですよ。

あなたは、大野 結月さんの
結月さんだけの
一生を背負うつもりで
木原 結月さんに
なってもらったのでしょう?
おかしいとは、思われないのですか?
それも、わからないあなたでは
結月さんといる意味はありません。

今からもずっと
その方から連絡があれば
病院から連絡があれば
結月さんよりそちらを選ぶの
ですよね?
あなたがいう
命に危険があるから。

ですが、結月さんの身に
何も起きないと
なぜ、わかるのですか?
あなたは、結月さんを
健康だからと責めたようですが
それは、間違っていますよ。
あなたにそんなことを
言われて責められることは
結月さんには、まったくないのです。

これ以上、長引かせても無駄ですし
彼女は、今、宙ぶらりんの
状態で苦しんでいます。

これが最後の通告です。
私は、彼女の代理人として
これ以上、引き伸ばされるようでしたら
家庭裁判所に持ち込みます。

どうぞ、結月さんを解放して
あげてください。
今でも、大変苦しまれています。
結月さんは、
私の大切な彼女の大親友なんです。
宜しくお願いします。
早急に離婚届に記入をして
頂き、御連絡をください。」
と言い、三樹さんは、
頭を下げて席をたった。

淡々とだが、結月の現状を
話す三樹さんから
結月が苦しんでいることが
伺えた。

解放して・・・・か?
結月をいま、選んでも
心春から連絡があれば?
病院から連絡があれば?
俺は、行くだろう
あてにされているし
心春も支えにしている・・・

心春からの連絡があった時に
行く前に、結月と相談して・・・・
結婚しているから
お見舞いぐらいしか
行けないと
言えば良かったのか・・・・

俺は・・・・・

 いったい······

   どうしたら・・・・・
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