守るべきは・・・誰

☆☆長い片思い


それから、二人で食事に出かけて
仕事の話しや恭子さん達の話
ニューヨークの仲間の話をした。

輝さんは、私をアパートメントに
送ってくれながら
「結月、結婚を前提に
    付き合って欲しい。」
と、改めて言ってくれたが
結婚に自信のない私は
答える事ができずにいた・・・

「結婚は、いやか?」
と、言われて
「自信がないのです。
また、前のようになったら・・・・」
「結月の気持ちもわかる。
だが、俺は昔の女が
頼み事をしてきても
受けることはない
俺は、器用ではないし
自分と自分の愛する人以外に
気を回せる事など出来ないから。

だが、すぐには、無理だろうから
今から、俺を見て決めてくれたらいい。
でも、今日から恋人決定な。」
と、言ってもらえて
「あっと、えっと‥‥‥
宜しくお願いします。」
と、頭をさげると
「ぷっ」
と、笑う輝さんに
「もぅ、なんですか?」
と、恥ずかしさから言うと
「いや、うん、宜しく」
と、言われて・・・・
「うふふっ、はい。」
二人で笑いだしてしまった。

私をアパートメントの下まで来ると
抱き締めてキスをしてから
輝さんは、宿泊のホテルへと
帰って行った。

ホテルについたらしく
直ぐに電話がかかってきて
「明日はニューヨーク支社に
顔を出すから
昼、一緒に食べような。」
と、言われた。

輝さんは、明後日には
日本に戻るみたいだ。

きっと、私の事を気にかけて
きてくれたんだ。
と、嬉しいやら
日本の仕事が大丈夫かと
心配でもあった。

だが、支店長は独身で
私は、バツイチだけど
本当に私で
良かったのだろうか
と、思ってしまった。

そんなことを思いながら
お風呂に入り
ベッドに潜り込むと
LINEが、来ていて
『実は、長く結月に
片想いをしていたんだ。
やっと、俺の片想いが実ったよ。
詳しくは明日。
じゃ、お休み』と。
『えっと····
また、明日聞かせて下さい。
お休みなさい。』
と、返信した。

片想い?胸がドキドキしていた。
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