Please eat me.~チョコレートは私~
「はぁっ!?」

「ひぃっ」

またじろっ!と睨まれて小さく悲鳴が漏れた。

「お前から以外のチョコとかいるかよ。
だいたい俺は、甘いものはあまり好きじゃないんだ」

と、言いながらもぽいっとさらに八杉課長はチョコを口に放り込んだ。

「それ、一粒五百円……」

あまりの雑さに、つい口から出ていた。
大事に食べてほしいとは言わない。
でもそんなに、ぽいぽい簡単に食べられるとなんか複雑な心境だ。

「ああっ!?」

凄んだ課長の指がチョコを摘まみ、私の口に押し込んだ。
それだけかと思ったら引き寄せて唇を重ねる。
強引に私の中へと侵入してきた舌が、口の中で私の舌ごとチョコを絡めた。
オフィスの中に、チョコと同じ甘い吐息が漏れていく。

「……」
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