エリートパイロットの独占欲は新妻限定
手をつなぐのも腕を組むのも、智也と密着するのはくすぐったい。おかげで顔がニヤニヤとだらしなくなるが、その表情は絶対に智也には見せられないだろう。
こっそり彼の横顔を見たら、智也もどことなく微笑んでいるように見えて、さらに顔に締まりがなくなった。
そのレストランはひょうたん型のプールのそばにあった。ライトアップで青く光る水面と、ところどころに灯されたキャンドルがとても美しい陰影をつくっている。
スタッフに案内されて東屋――バレの下にあるテーブルへ着く。そこにもキャンドルが揺れていて、ロマンチックな夜の演出に一役買っていた。
「由宇はあまり飲まない方がいいな」
耳に痛いセリフには苦笑いしかない。
「俺も今夜はアルコールはやめておこう」
「どうしてですか?」
仕事から解放されたのだから、少しくらいならいいと思うけれど。由宇と違って智也は悪酔いすることもないだろうし。
「由宇と過ごす大切な夜だからね」