エリートパイロットの独占欲は新妻限定


佐奈は画面に表示されたままの香澄とのツーショットを見て「なにこれ」と顔をしかめた。


「智也さんの同期のCAなの。智也さんと知り合ったばかりの私に、彼のことをいろいろ教えてあげるって時々メッセージくれるんだけど……」
「過去も読んで平気?」


由宇の了解を得て、佐奈が画面をスクロールしていく。


「これってさぁ、〝あなたの旦那様のそばにいるのは私よ〟アピールだよね」
「そんなんじゃないとは思うの。私が見られない智也さんを教えてあげようっていう親切心なんだと」
「えー? そんなわけないじゃーん。由宇、おめでたすぎる。これ絶対、由宇への宣戦布告だよ」


佐奈の口から恐ろしい言葉が飛び出した。


「だって、これを見て由宇はどう思った? 〝教えてくれてありがとう〟って素直に思える?」


首を横に振った。
そこを突かれると、とてもつらい。そう思っていないからこそ、もやもやするのだ。好意でしてくれている人に対して、そんなふうに感じる自分が嫌でもある。
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