エリートパイロットの独占欲は新妻限定
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香澄が虎視眈々と智也を狙っていると佐奈には言われたものの、由宇の中ではそこまで思えずにいる。
同期入社の彼女なら、これまでの間にいくらだってその機会はあったのだから。なぜ今さら?と思えなくもないのだ。
このもやもやは由宇の一方的なジェラシー。一緒に飛行機に乗って、現地で過ごせる同僚への後ろ暗い感情に過ぎない。それもこれも由宇が大人になりきれていないだけ。
智也も香澄も、悪いことはなにひとつしていない。
彼の誕生日にはとびきりおいしいご馳走を作って、ふたりだけで特別な日を祝おう。
そんなふうに考えながら夕食を作っていると、玄関のドアが開く音が聞こえた。
――智也さんだ!
思わずキッチンから駆け出し、玄関で靴を脱いだばかりの彼に飛びつく。
「おかえりなさい」
「ずいぶんと熱烈な歓迎だね」
ハワイ帰りの智也からお日様の匂いがしたような気がした。