エリートパイロットの独占欲は新妻限定


◇◇◇◇◇

順調に航行を続けた飛行機が次第に着陸態勢に入っていく。窓から下を覗くと、遠くに島が見えた。あれがバリ島だろう。
シートベルトを締めるよう機内アナウンスが流れる。

いよいよ到着。あと少しで智也に会える。
そう思うと心が躍る。

飛行機が下降しながらゆっくりと旋回し、少しずつ陸に近づいていく。バリの街並みが徐々に大きくなり、滑走路が行く先に見えた。

ぐんぐん高度を落とし滑走路がすぐそばまで迫ったそのとき、ドスンという衝撃が走ると同時にランディング。キュルキュルとブレーキが鳴く。急速にスピードが落ちていき、飛行機が徐行に入った。

空港が視界に入ると、機首がゆっくりと右を向きゲートに到着。ぴったりとつけられた。
機内が明るくなり、CAの指示に従って乗客が次々と降りていく。ファーストクラスの人たちの最後に由宇が降りようとすると、CAのひとりから「おめでとうございます」と声をかけられた。

うれしいやら恥ずかしいやらで「ありがとうございます」と小さくお礼を言って、そわそわしながら降り立った。


スーツケースを回収し、到着ロビーで待つこと二十分。凛々しい制服姿の智也が現れた。
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