エリートパイロットの独占欲は新妻限定


「由宇、お待たせ」


智也はなにを着てもカッコいいが、制服はまた格別。何度見てもドキドキして直視するのが難しい。


「フライトお疲れさまでした」
「ひとりで寂しくなかった?」


制服のジャケットを脱ぎ、由宇の手からスーツケースを受け取った。


「智也さんがあんなアナウンスをしてくれたから心強かったです」
「それはよかった。新妻を乗せてるならって、途中から機長に操縦を任されてさ」


もしかして着陸のときの衝撃は副操縦士ならではなのか。


「快適だった?」
「……着陸のときにドスンってなったからちょっとびっくりしました」


言おうかどうか迷ったものの、正直に答える。


「あぁあれ? ……まさか〝下手くそ!〟とか思った?」

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