いちご



「付き合ってもらう事になった」


「………付き合う…」



どうすれば…いいんだろ。



顔を上げる事がやっぱりできず、俯いたまま目を泳がせた。


驚いたようにポツリと言う瑠衣斗は、どんな気持ちなんだろう。



……るぅは…どんな気持ち?



自分の考えに、笑いが漏れそうだ。



ただるぅは驚くだけだよ。

それ以外に何があるの?



そう考え、何だか虚しくなる。
でも、そのお陰で顔を上げる事ができた。




瑠衣斗の色素の薄い目が、驚いたように私を見つめている。


「そゆコと」



軽く口にした自分の言葉が、何だか重く感じる。


「冗談…じゃねえの?」



信じられないと言うように驚いた様子で言う瑠衣斗に向かって、慶兄が抱いた腕に力を入れて私を慶兄の前に立たせた。


「な、なに?」



意味が分からずにおどおどしていると、首元に掛かる私の長い髪を後ろに流すと、慶兄は軽く首筋にキスを落としてみせた。


一瞬背筋がゾクッとして、首を軽く引っ込めた。



「く、けっ慶兄っ!?」


「俺のって印。昨日付けといた」



し…しるし??


しるし……………



「悪い。気付いてねえみたいだったから言わなかった」


「………えーーーーっ!?」




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