夢のウエディング イン イタリー
翌日、何故か、美和はマリッジブルーに陥っていた。

このまま結婚していいのかな。
分からなくなってきた。
こんな中途半端なわたしのままで。
結婚よりも
もっと大切なことがあるのかもしれない・・・
それが何かは分からないけど。
きっと、何かを成し遂げること。
こんな気持ちになるのなら。
結婚、やめたほうがいいのかなぁ。。。
ひとりでがんばって生きて行ったほうが
いいのかなぁ。
ほんとにもう
分からなくなってきた。
でも、彼を傷つけたくない。
彼のことは、大好きなの。悲しんで欲しくないの。
こんな気持ち、どうすればいいの・・・?
分からないよ・・・
分からないよ・・・

そんな想いに駆られ、拡嗣に、電話した。

「もしもし、コージくん?」

「美和ちゃん。なに、どうしたの?」

「結婚・・・やめようか」

「どうしたの、急に。もう、教会も決まりそうになってるのに」

「こんな私でいいのか分からない」

「僕は、美和ちゃんとどうしても結婚したいよ。・・・結婚してください」

「いいのかな、私で」

「美和ちゃんじゃなきゃ、ダメなんだよ。分かった?分かったら、サルヴァトーレさんからもらった資料見ながら、ドキドキしてなさい」

「はぁ~い」

結局、拡嗣くんにはかなわないな。
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