腕の中の静けさは・・・

six

「ムホぉ・・・っほ。」



「んも、なにへんな笑いかたして」

「んんん。なんでもなぁーーーい」



「・・・・・笑」





ぎゅって抱きしめてくれるユソンの手が優しく私の背中をトントンって。



幸せなんだけど・・・
安心できるんだけど・・・



ここに・・・私はこの腕の中にいてもいいのかな?


ねぇユソン?









「んっはぁ~~(笑)・・・・・・・」

「だからもぉ~やだぁ~それ・・・」

「ふは(笑)ごめんごめん。ん、やっぱり言いたい(笑)」



「ん?」





力強い腕の中で小さく顔をあげると優しい笑顔が返ってきた。









「ん、もぉ黙ってられないし、天音の不安そうな顔見てるの辛いから・・・」

って言いながらコクって顔をかしげ私を見つめる。





また涙が浮かぶ。

ゴソゴソ体をずらしたユソンと見つめあう。



流れる涙にキスをしてくれるユソン。



「しょっぺ(笑)」


チュ。
重なる唇。








「ね、天音の涙しょっぱい(笑)」



「・・・・・・」




不安なまま何も言えないまたゴソゴソ動き私を腕の中におさめた。




ユソンの鼓動が心地よく耳元に広がる・・・



体をギュって抱きしめながら頭を撫でられてる。








何を言われるのか胸が苦しい・・・








「ん・・・なんかさほんっとごめん。ん、、ごめん」

「ごめんばっかり!それが、、」

「うんそぉだね。ごめ、、あ、、ん、、、でも、やっぱりごめん。(笑)」

「・・・・・・・」





少し笑いながら穏やかな声なのに、何度も繰り返される「ごめん」は私をどんどん臆病にして行く。





「あのさ、オレね天音のことホントに好きだし愛してるし大切だし、それは初めて会ったときからなんにも変わってないんすよ。ってよりそのキモチは日に日に大きくなってる。
ほんとだよ?」


きゅーって力がはいる腕。














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