腕の中の静けさは・・・
「わかってる?きづいてる?しってる?」



優しい声が聞こえるから何度もうなずいた。

何度も繰り返される「ごめん」に不安は増えていくのに
抱きしめられながら囁かれる思いにうれしくなって・・・



もう自分の心が不安定すぎてよくわからなくなる。



ユソンはどうしたいんだろう・・・
なにをはなそうとしてるんだろう・・・

こうやって腕の中にいると何も心配はいらないって思えるのに


何を言われるんだろうって・・・








「天音?」

「うん、わかってる」って言いながらユソンにギュっと手を回した。


「わぁ~お!密着!!(笑)」




うれしそうなユソンの声が大きな胸に反響するみたいに伝わってくる。





「オレさ・・・あの日天音が『抱いて』って

「え、、、やだ。。」




思わず顔を上げてユソンの胸をポンって叩いた。



「えぇ~ヤダってなんすかぁ~言ったじゃん!言った。えろイ顔して言った!!」

「言ってないもん・・・」

もぉハズカしくてユソンにしがみついた。



「うれしかったんすよ。すっごくね。そんなことはじめてだったし・・・あん時の天音ほんとうにたまんなかった(笑)そーゆーのずっと我慢してたオレにはたまんなかった・・・」


「我慢?」

「そーーーっすよ。もぉーーー我慢大会すよ(笑)あんなこと言われてうれしくないわけないじゃん!!」

「でもやんわり断った」



ユソンの身体から顔を離さずに声にした。





そしたら「うん・・・」って。
聞こえないと思って言ったのにちゃんと聞こえてた。



「うん。ムリやり我慢したの。」


顔を上げる。






「そんな顔しないでよ。話できなくなる」って怪しく動き出すユソンの手。




離れようとすると

「だっからそんな顔しないって。今すぐにでも抱きたくなるから(笑)」






「////・・・」

「そーゆーのね、、、はぁぁぁ、、、もうさ、、(笑)」




ぎゅうぎゅう抱きしめられて・・・




「オレがさぁ、、抱きたくないわけないじゃん?触れたくないわけないじゃん?いつもいつも天音のことで心も頭もいっぱいなオレなのに・・・そんなわけないじゃん・・・」


「・・・・・・」




「そんなの愚問だよ。」

「・・・・・」



「でもさ、怖くなったんだ・・・」

「え?」



また顔を上げると「起きようか」って微笑むユソン。





「うん。」



ベッドヘッドに身体を預けるユソンに腕を回した。




でもそのまま何かを考えるように何も話さなくなったユソンに声を掛けた。






「こわいってなに?」って。







「ぁ・・・ぅん。」


ユソンの腕で身体を持ち上げられたと同時に激しいキス・・・




キスの隙間から流れる涙。







「ぇ・・・」






ユソンが泣いてる。



慌てて隙間を作って力強くユソンの肩を押す。









「ね?ユソンどうしたの?」




「・・・・」




「ね、ユソン!なにか言ってよ。ねぇどうしたの?なんで泣くの?」















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