腕の中の静けさは・・・
床に置いてあるかなり厚手のマットレスに目を向ける

「大丈夫っすよ(笑)大はしゃぎでグッスリだから・・・」



つかまり立ちもすんなりで、もうすぐ歩くんじゃないかって思ってる。

だからベビーベッドはあぶないねっていって今は床に置いたマットレスの上で寝ているシオン。



「そろそろ一緒に寝てもいいんじゃない?」
ってそのとき言ったらすごくにらまれたっけ。笑。







ユソンに抱き上げられゲストルームに移動する。





なんかヘンな気分だな。






「子作りみたいでなんかさ・・・」


「・・・笑。それは結果だから(笑)オレはねただ愛し合いたいの」

「・・・・・ハズカしくないの?」

「ないよ、え?なんで?」

「・・・・」

「だって、ほんとのことだから(笑)」







それからと言うものユソンの「愛し合う」という行動は
私達のライフスタイルになっていった。


ライフスタイルって言うのも変かもしれないけど
新婚旅行のときに気持ちの赴くままって言ってくれたユソン。

いまもそう。
互いの気持ちの赴くままに自然に・・・





そしたら半年後・・・



「おめでとうございます。ちょうど4週目に入ったところです。シオンくんもお兄ちゃんだね(笑)」


ってシオンの頭を撫でながら相変わらず優しい笑顔の先生。





月のものが来たって言っても不規則だったし2人目はもう少し先かなって
実は思っていた。

だからって急かされたわけでもないし作るよって感じでもなかった。




ユソンが言っていたように、それはまさに「愛し合う」ということ。

ユソンってすごい・・・(笑)


ん、いつもいつも感じてた。




ユソンの腕の中で愛されてるんだってこと。

「愛し合う」って言うことに一切のブレはない。

やっぱりユソンってすごい・・・














エコー写真を手にニコニコしながらソファーに仰向けになってるユソン。



「名前決めなきゃね。」

「まだわかんないのに(笑)」

「女の子っすよ」

「なんで?」

「ん、、、なんとなくぅ?ふは(笑)」

「願望?」

「できれば(笑)」

「そっか(笑)」

「うん、女の子、、いいよね・・・(笑)」





でも当たってるのかも。
シオンの時とは全く違う妊娠ライフ。

つわりもそんなにひどくなくて妊娠してるってことをすごく楽しめている。


シオンとユソンが一緒にお腹に手を置いて

「待ってるよ~早く出ておいで~」

「でぇ~~~」




お腹にふたりでニコニコしながら耳を当てては

「うんうん。いいね~わかったよ~~」

「うんうん」



そんなふたりを見ているだけで幸せな気分になってくる。





ユソンの出張は増えてきてるけど単発のもので長くて3日。

でもきっとユソンが調整してるんだろうなって・・・




忙しそうで心配だけどそれを言ったら怒るだろうから言わない。

その日も帰ってきたのは深夜を回っていた。

お腹の辺りが少し軽くなって目が覚める。



「あ、ごめん。起こした(笑)」

シオンを抱えたユソンが立っていた。





「あ、、また寝ちゃった。」

「うん。シオナ連れてくよ」

「ありがとう」





リビングで本を読み聞かせしていたらそのまま一緒に撃沈。

最近は毎日こんな感じ。






寝室から出てきたユソンが
「ベッドで読んであげたらいいのに」って。




「うん。私もそう思ってシオンに言ったんだけどヤダって」

「えー、なんで?」



「ん、、ハッキリとした理由はわからないけどたぶんユソンを待ってるんじゃないのかな?」

「えぇ?」

「シオンね、ユソンの抱っこ好きだから(笑)」

「へぇ~~そ、、なんだ・・・」



ちょっと複雑そうな顔をして・・・



「そんな顔しない。私達のために頑張ってるんだからそんな顔しないで。シオンは男の子なんだから大丈夫」

「最近忙しいからな・・・」

「いいことじゃない。」

「でも・・・」

「朝ね、あなたが会社に言った後うれしそうに言うのよ(笑)」

「ん?」

「ぼくベッドにいたねって」

「どーゆーこと?」

「ソファーにいたのに朝起きたらベッドにいたねって(笑)アッパがぼくを運んでくれたんだねってことじゃないのかな(笑)」




「ちーせーのにいろいろ考えてんだな」

「そっくりじゃない(笑)最近、口調と行動もそっくりなのよ」

「どんな?」

「最近は玄関で靴を履こうとすると、しゃがみこんで足を持って靴の中に入れてくれるのよ(笑)リトルジェントルマンっでしょ(笑)クス、、テレちゃうよね(笑)」



「へぇ~~」


今日はヤキモチ妬かないんだね・・・(笑)
ちゃんとアッパの顔してる・・・クスクス。




「昨日はね、、笑ククク、、」

「なに(笑)」

「ソファーに座ってたらいきなり来て、私の足の上にころんって横にって何するのかと思ったら、洋服をちょこっとだけめくって、チュって(笑)」

「マジすか(笑)」

「よくみてるよね~」

「みられてたんだ。気をつけなきゃ(笑)」

「それにね、この間なんてユソンなんじゃないかってくらい似ててビックリしたよ」

「うんなに?」

「洗濯物を一緒に取り込んで、リビングで畳んでたら遊びだしたのね」


うんって言いながらリビングの隅の窓際に作ってあるおもちゃスペースを見つめるユソン。




「1人でしゃべりながら色々遊びだしたから、畳んだ洗濯物を片付けに行って戻ってきたの」

「うん」


「戻ってきても遊んでたから今度はキッチンで夕飯の準備って思って動いてたら、なんか急に静かになってカウンター越しにのぞいたら窓の外を黙ってジーっと見てるのよ」

「黄昏か、(笑)」

「そうそう(笑)でもさ~そのなんてゆーのかな??雰囲気?醸し出してる空気がユソンそっくりでね(笑)」

「醸し出してたんだ、、(笑)ほ~~やるね~1歳児(笑)」

「シオナって声を掛けたら、ん~~?って」

「うん(笑)」

「しかもこっちなんて見ないのよ。見ないくせに、ん~~?って」

「オレ?(笑)」



「自覚あるんだ、(笑)。」

「う、、ん。ちょっと、、は?」

「もーーこわいくらいに似てた(笑)」



「親子っすからね、しゃーねーな(笑)」 ってふわぁ~~ってあくびをしたユソン。



















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