腕の中の静けさは・・・

nine

次の日、海外の仕事もうまく行ったユソンは2日の連休をもらって帰ってきた。


着実に職場での地位も築き始めているユソン。
私も少しずつではあるけど今、できる仕事をこなしている。

恵まれすぎる環境に日々感謝・・・


シオンの口からも沢山の言葉が聞かれるようになってきた。





お隣のチョンさんの奥様にもあれから何度となく誘われている幼児教室。
その後も大盛況のお教室には知らぬ間にイケメン先生が増えていた(笑)。

ますます渋い顔をしたユソン・・・(笑)






季節は過ぎ目の前には1本のかわいいろうそく。

その前には興味津々の顔でケーキを見つめるシオン。



「シオナ?」

「ン?」

「お誕生日おめでとう」

「とぉーー(笑)ニコ。」

「や、いやいや(笑)そうじゃなくて、シオナはありがとう」

「、、ゥォ~(笑)ニコ。」

「え!天音きいた?コマゥオ(ありがとう)って!!えーーーコイツ天才!!」




大興奮のユソン。
ろうそく危ないから・・・汗





「ユソンろうそくが・・・」

「あ~~~シオナ。とにかくハイ、お願い事して」
って言いながらシオンの手のひらを合わせるユソン。




そんなのシオンはわからないよ(笑)



きょとん顔のシオン。


「あ~~も~~いいや。いい?こうやって・・・・」

って言いながらシオンの後ろに回ったユソンがシオンの手をはさみながら
お願い事を言う。









「弟か妹がほしいかな」って・・・・・・



え?

驚く私をよそに



「いいシオナ。ふぅ~~~するよ?ふぅ~~って(笑)」

シオンにくちびるをとがらせ「ふぅ~~」って教えてる。



そんなユソンを見てキャッキャ言いながら「ふぅ~~ふぅ~」って言ってるシオン(笑)




「ややっや、、、シオナ。ふぅーって言うんじゃなくて、ふぅ~~って息をさ


ふぅーーーー

真っ暗。




「マァーーー」って不安そうな声を出すシオンに慌てて照明をつける。








ユソンが「コマゥオ(ありがとう)、天音」って。

「うん」


「んンキュ~~」




あ、できた(笑)






今度はユソンがきょとん顔。




「ね、今さ、、言ったのは、、英語?」


その問いかけに微笑んで「シオナ(笑)ありがと~~」


「んンキュ~~(笑)ニコ。」って。

キュ~~の口がまたしてもそっくりで最高だ(笑)ニコ。





「シオナ!!!!!サンキュー言えるの?わかるの?わかってるの?オマエホント天才でしょ?間違いないでしょ?」


大興奮が体全体から溢れてるユソンを見ながら笑ってるシオンがケーキに手を伸ばした。




あ!!!!!


むぎゅ。




遅かった・・・・・・



両手でむぎゅむぎゅしだしたして(笑)

も、、こうなるとどうでもよくなるね(笑)



そのまま食べ始めたシオンの写真をいっぱい撮った。


その日は3人でお風呂に入って大喜びのシオンに
「シオンがこんなにも喜んでるからこれから毎日3人ではいろ~~~~(笑)って。





その手には乗りませんよ。ユソンさん。

でもちょっとだけそれもいいかもね、なんて(笑)。









「来年は一緒にツリー飾れるかな?」

「おおごとになりそうだけど楽しそうね(笑)」

「そーっすね。じゃ、てっぺんはシオンに任せよーっか(笑)」

「うん。そうしよ。肩車かな?」

「どーっすかねぇ~抱っこで十分かもね。背も大きくなってるだろうから」

「あ~~そっかぁ~ユソンみたいに大きくなるかな?なって欲しいな(笑)」

「なるでしょ。オレたちの子だもん」



あ、、、なんかハズカシイ。。。





「なにテレてるんすか。笑」

「や、だってオレたちの子なんてゆーから////」

「え、(笑)ほかなんてゆーんだよ。笑」

「やーーやぁーーやぁぁ~~やめて。」

「笑。どうしたの?」

「・・・・・・・」


なに私意識してるんだろう・・・




「オレの子でも天音の子でもないんすよ?ふたりの、、オレたちの子なんすよ?」
って言いながら覆いかぶさるユソン。




「・・・・・・・・」

「ね、おぼえてる?」

「なにを?」

「シオンのお願い事(笑)」

「あれはシオンじゃないじゃん(笑)シオンそんなこと言ってないもん」

「ぷっ(笑)くはっは、、なに慌ててるンすか。笑える~~」

「んもー、重たいっ。どいてよぉ、、」

「ヤダよ(笑)」

「・・・・・・」

「アレ、きてる、よね?」





アレ?

なんだそれ?って首を傾げると


「あ~~れ」って・・・






あ、

あぁああ、アレね。









断乳もうまくいって何ヶ月。
つい最近、月のものが約2年ぶりにやってきた。





「でしょ?」

「・・・・ん」

「真剣にそろそろ2人目欲しくない?天音の体も整いつつあって、シオンも少し楽になったし、そろそろいいんじゃない?オレがんばるし?」


「なんの宣言よ」

「えっへ?仕事頑張る宣言っすよ(笑)でもそっちもがんばれってゆーならがんばるよ?」





その顔がシオンみたいで笑った。






「なに笑ってンすか(笑)」

「ん~~、さっきの顔がシオンそっくりだなって思ったの」

「はぁあああ?そっくりなのアイツだから。しかもシオンはそっちなんてがんばれねーし」



今度はなんの勝負だ。(笑)


お母さんと娘ってライバルとかってよく言うけど
男同士もそうなのかな?



や、、この人が特別なんだろうな。。ククク(笑)









それに正直なところ私も少し焦ってる。

このまま仕事に復帰できなくなったらとか、
社会的なことや世間から離れてしまっているようで少し焦りを感じていた。

仕事をバリバリこなしているユソンやこの間アメリカであった仲間の姿に正直焦ったのも事実。



ユソンもシオンも家庭も大事だけど
やっぱり仕事とも一生関わって行きたいって思うのも事実。

そういう仕事にめぐり会えてそういう思いにさせてくれたユソンに感謝してるから
仕事はやめたくない。



でもシオンにはきょうだいを作ってあげたい。

そう思えば、あいだは空けずにがベストなんだと思う。


うん。



あれから避妊してたわけじゃないけど、きっとちゃんと考えてくれていたユソン。

私の気持ちはいつもユソンが包み込んでくれていて
今だってきっと私の気持ちはお見通し。





「焦ることはないし、オレの奥さんの天音も、シオンオンマの天音も好きだけど
仕事してる天音も好きだから(笑)」



ほらね。












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