腕の中の静けさは・・・
「大丈夫すか(笑)そんなに走ってこなくてもよかったのに・・・(笑)」

「ふ、、、、ン。、でも、、んん、、ハァ、、ユッチョ、、」

「ゆっくりでいいっすよ」

「ん、、早く、、ハァ、、ハァ、、会いたかったの」


うっは(笑)


ちょこんって上げた顔はまだ必死で呼吸を整える。


まったく・・・ね。
いつまでもかわいいったらない(笑)


「チュ。」

「!!!」

「どんだけかわいいんすか(笑)」



クスって笑った顔が胸元でくすぐったく揺れる。
「待ったよね。ごめん」って・・・



今夜はめずらしく天音の方が少し残業でオレが待ちぼうけ。笑

先に帰っていいよなんて言われたところでムリっすよね。





近くのパークで時間をつぶす。


つぶす。

ん、ちがうな。


初めて触れる夕方の公園には
ジョギングする人

ベンチで読書する人
家族で散歩する人

抱き合う恋人たち
見つめあいながら微笑む老夫婦

そして奥さんの帰りを待つオレ(笑)



色々な人たちのさまざまな時間が流れてた・・・



こんな時間をオレにくれた天音に感謝。





頬を包み込みもう一度キスをする。


深くなりそうなキスに慌てて「はむっ」て天音の下唇をくわえ込んでゆっくり離した。
オデコをあわせ鼻が着きあう距離で感じる余韻。


ふぅ~~~笑。ヤバイやばい(笑)




「シオンとカノン待ってる。帰ろ!」

「うん」

















玄関の扉を開けると「キャーキャー」と賑やかな声が聞こえてくる。

その声に顔を見合わせ笑顔になる(笑)




「あーーーーーーーーオンマぁ~~~~」

カノンが天音に向かって一目散に走り出す。
そのあとから少しはずかしそうに歩いてくるシオン。(笑)


最近ちょっとそーゆーことがはずかしいらしいシオン(笑)

でも天音は迷わずシオンの手もとり2人まとめて抱きしめる。


カノンのばっかみたいにうれしそうな笑顔にオレも釣られる(笑)


そんなオレと目が合うシオンは複雑な表情。
第一次の難しい年頃なんすかね・・・(笑)





だけどやっぱり天音はそんなことおかまいなしにシオンの頬にもキスを落とす(笑)

まじ笑える。
オンマ?息子困ってるよ?ふふ。




それでも優しいシオンは天音の腕から離れることはない。
困った顔をしながらも優しく天音に手を回すシオンが誇らしくてたまらない。

いい男っすよ(笑)息子くん!


そして天音も天音で、そんなシオンのことはお見通しでわかってっての行動。
天音のことだからシオンのサインは見逃したりはしない。

甘えることが出来ないわけでもしないわけでもない。

甘えん坊だし甘え方もわかってる。
でもそれをしないのはシオンが男になろうとしてるから・・・



カノンが生まれるときもそばにいてやれなかったオレの代わりに2人を守ってくれたシオン。





あの時の天音のことが忘れられないらしい。

「オンマ、、泣いちゃうし・・・でもねすごくかわいかったんだよ。アッパ」

ってあの時、話してくれた・・・(笑)



ホント最高っすよシオナ。




そしたら、
「あ!ゆちょな~~」って思い出したようにオレの腕の中に飛び込んできた姫(笑)


そこからの一連の動作がついさっき感じた大きな姫の感触と同じで・・・(笑)


親子なんすね。

腕の中ではしゃぐ小さな姫にキスをすると
「ゆそなスキ」って、すかさずキスのお返し(笑)



うは(笑)
ほ~んと、たまんないね・・・


幸せすぎる毎日がオレの心を満たしていく・・・








そんなある日一通のメールが届く。
正木とエイミからだった。


結婚することになりましたって。

オレと天音よりも付き合いが長いふたりの結婚がやっと決まった。



その夜に天音と一緒に電話をする。

エイミの元気な声に自分達もソウルにいるんじゃないかって感覚に陥る。

















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