腕の中の静けさは・・・
・・・ing、そして

fourteen

「ユソナ~~~(笑)」

カノンのその大きな声と笑顔に我に返る。








あたりを見渡すと現実に引き戻されたことを実感した。









穏やかな日差しが少し前を歩くふたりを優しく包み込む。




カノンの歩幅にあわせて歩くシオン。

なのにカノンは寄り道ばかり・・・





そんなふたりの姿を見つめながらゆっくり歩き出す。






時々振り返るカノンは笑っていて

そんなカノンを見つめるシオンは時折険しい顔






オレはそんなふたりにいつもの笑顔を返す。




にっこり笑い返すカノンに

少し呆れたような顔をするシオン。









こんなにもこの道のりが長く感じたことは今まで一度もない。

デニムの後ろポケットに無造作に仕舞い込んだ3通の手紙にそっと触れる・・・









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