腕の中の静けさは・・・
『あと今日いれて3回寝たらオンマ帰ってくる???』

天音がソウルに行ってから毎晩のお約束のカノンのカウントダウンにシオンと呆れかえっていた。


「もぉ、、カノンわかったから、明日も学校!早く歯磨きする!」

「はぁ~~~い」


笑いながらカノンの後を追うシオンを見届けてふたりの洗濯物の仕分けをする。


もちろんオモニが色々やってくれるんだけど
オモニにもわからないことはあるからアッパのオレがね(笑)


ふは。(笑)
天音と約束したからね。

「アッパお願いね(笑)」って。


ギャーすか言いながら戻ってきたふたりが両サイドからキスをしてくれる。

「おやすみなさい」って。









その日はリビングで天音の電話を取った。

アボジもオモニも一緒で賑やかなやり取りになった。




それもあってか目が冴えてしまって何となく持ち帰っていた時期プロジェクトの資料を手に取った。



すぐに眠くなるだろうなんて思っていたら、いつの間にか夢中に読み込んでしまっていて
コーヒーを飲もうと資料を手にキッチンに向かうと薄っすら夜が明ける。





窓を開け肌寒い中タバコに火をつける。

「っつっても寒ぶっ!!」



タバコを早々にもみ消してマグ片手にソファーに腰を下ろして
もう眠れそうになくてスマホのタイマーを止めた。


コーヒーを飲みながら資料に目を向けていたつもりが
いつの間にか寝ていたようでスマホの音で目が覚める。







さっきタイマー止めたはずなのになんて思いながら手に取るとガリルからだった。






【ったっくなんすか、、こんな時間に】


なんて少し、、、
いや、かなり迷惑そうな声を出したこと後悔するのにそう時間はかからなかった。



【ユソン、、、起きてるか、大丈夫か?】

いつになく低い声のトーンに身体を起こす。








【どうしたんですか?なにかトラブルでも?】

【いや、、そうじゃない。】

【じゃ、、、なんですか・・・】






言いようのない思いが微かに広がる中、静かにガリルの声を待った・・・









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