腕の中の静けさは・・・
「・・・・・・・・」




「・・・・・」



「っは、、なにか言って下さいよ。オレいちおぅ?怒られにきたんすよ?」

「別に怒ることなんてねーよ」


「うそだぁ~~」

「なにがだよ」

「付き合った頃から怒ってたくせに!知ってんすよオレ(笑)」




「、、、、ふっ、そんなことあたりまえだ。相手がオマエだって聞いて心配で心配でしょうがなかったに決まってるだろ、、ったく、誰だって?って聞きなおしたからな」

「っ、ひっでぇ~なぁ、、、(笑)」


「・・・・・・・」


「っだっからぁ、、(笑)、、黙ると怖ぇーっから、、」




「アマネ・・・・・」




「、、ふ(笑)。人の奥さん呼び捨てとかムカつくし、、しかもなんか切ない、(笑)、、」

「ユソン、、、、」


「なぁ、、んすか、(笑)」


「アイツ、、絶対オマエのもとに戻るから、、だ、、から、、頼んだぞ」




「今頃ぉ、、、、(笑)」

「アホ。本気で言ってんだ」

「頼むも何も、、もぉ~オレのもんだし、、戻るも戻らないも、どこにも行ってないし、、、(笑)、、オレの腕ん中にいつもいるっすよ(笑)クク」


「そっか、でも、、そーだな。(笑)」

「やっと笑ったっすね。」

「・・・・・ふ。」





「楽しんでました?」

「ああ、、久しぶりのソウルも、久しぶりの職場も、手馴れた懐かしい業務も、、、
それに新しい出会いや新しい業務も、本当に楽しんでたよ、、アイツらしく笑ってた(笑)」

「そ、、っすか(笑)」

「でもな、、オマエや子供たちが居ないこと、さみしいって、、来た日にもぅ会いたいってすでに言ってたけどな(笑)」

「ふふ、、オレも会いてぇ~」

「オレも、」
「だからそれ!ムカツクぅぅ!!」


「「笑、、、」」


窓の外を眺めながら一緒に笑った。









Turu,,,

内線が鳴る。




部長が静かに立ち上がり受話器を手にする。



【そうか、、ちょっと待ってくれ】

顔を向ける部長がオレの方を向く。






「なんすか?」

「今、正木とエイミから連絡が入ってる。」

「あ~~ぁ」

「どうする?今はオレの判断であいつ達には伏せてある」

「話さないで下さい」

「でも、、ふたり、、怒らないか?」

「いいんですって。怒りたいなら帰ってきてからでいいですから。お願いします」

「そうか。わかった」





そういって笑った部長の電話を聞きながら、やっぱり思うのは天音のことで・・・



そんなオレを少し気にしながら
最後に【心配するな、楽しんで来い】って受話器を置く部長。










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