腕の中の静けさは・・・
【状況が状況なので、カレにはまだ話していないんです。】


【そうでしたか。大変だったんですね。知らなかったこととは言えすみませんでした。何か感じているのかもしれませんねシオンくん】


【なんですかね・・・少し状況も変わってきているので一度帰って子供たちには話すつもりで居るんです。先生、ご迷惑おかけするとは思いますがこのまま見守って頂けるとうれしいです。】


【わかりました。シオンくんから何かアクション起こすまでこちらからは発しないことにします。任せてください】


【すみません。ありがとうございます】







やっぱりか・・・

何が起こっているのかはわからなくても何かを感じてるであろうシオン。

たぶん、良くないことなんだろうってことまで感じていそうっすね。




できることなら今すぐにでも帰って抱きしめてちゃんと話をしたい。

でも今はムリ。




シオンもう少しがんばれそうか?





急いでアメリカへ電話をする。



【あ、オンマ。今、平気?】

【大丈夫よ】




【うん、、今さ、シオンの担任の先生から連絡があって

【え!シオンなにかあったの?】

【オンマ?落ち着いて】

【ぁぁ、、ごめんなさい】




【うんん、あのさ、やっぱりシオン何か感じてることは間違いなさそうなんだ。学校でも外眺めて集中なくて危なっかしいみたいでね、、、】

【家でもそうよ・・・】



【やっぱりそっか・・・でね先生には大まかなこと話して、シオンから何か言ってくるまで何も言わないで見守って貰えるようにお願いしたから】


【あの子が私たちに聞いてくることはないわよ】



【ん、たぶんね】

【そうよ。私達が困るのわかってるのにそんなことしないわシオンは・・・】



【(笑)・・・】

【まったくヘンなところが似ちゃったのね。胸が痛いわよ】

【ごめん・・・(笑)】




その後、オンマにも天音の様子を話したら泣き出したオンマに代わってアボジの声が聞こえた。

車椅子でも過ごしやすいように家のリフォームの発注をしたよってアボジの優しい声が聞こえた。


【アボジありがとう】

【じゃぁな、切るぞ。オヤスミ】


涙をグッと堪えて目を閉じた。









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