腕の中の静けさは・・・
「そうだよなカノン(笑)早く会いたいよな。」

声に出したのはヒョンで


「うん」

カノンがニコニコしてる。



「じゃ、皆で行くか!」

「やったぁ~!!」って玄関に駆け出したカノン。






その後にみんなが続いた。




「シオナ?」

ゆっくり部屋の中から出てきたシオンの手にはお揃いのバーバリーのダッフル。



「まったぁ、、あいつ着てかなかったのか?ありがとなシオナ。」

「きっとそろそろ戻ってくるよ(笑)」


そしたら「さむいぃ~シオナ~」ってカノンが走って戻ってきた。




ふふって笑いながらダッフルを着せてくれるシオンを見つめてるカノンのオデコをピンってはねた。



「いったぁ~ぃ。ユソナ!んも、あきちゃん行っちゃったじゃーん。あきちゃーん待ってぇー」


「騒がしいヤツだな、(笑)」


鍵をして歩き出すと付いてこないシオンに気付く。


振り向くと真っ直ぐオレを見つめるシオン。





「アッパ」

「ん、?」



「オンマほんとに歩けない?」


「ぁぁ。」

「もう、、ほんとに歩けないの?車イスなの?」



「そうだな。たぶんそうだと思う」

「・・・・・・」


「ダメか?歩けないオンマはダ

「そんなことない!! そんなことカンケーない!!かんけぃないよ・・・」



ダメか?なんて言ったオレを思いっきり何度も叩きながらいつになく声を荒げたシオン。

でも泣いてはいない。




「だよな。関係ないよな。そんなこと」

「ん、、、全然カンケーない。それにリハビリがんばったら歩けるようになるかもしれないんでしょ?」

「先生そう言ってたよ」

「うん大丈夫アッパ」

「うん、大丈夫。オンマだよ?(笑)」



「だよね。それに約束したから」


約束?って思いながらも小さく笑ったシオンに少しだけ安心できた。










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