腕の中の静けさは・・・

twenty one

その夜は4人で天音のベッドの中で抱きしめあいながらソウルの空から舞い落ちる雪を見ていた



「きれぇーー外いこ!ユソナ!!」

「え!なに言い出すんだよ、まったくおまえは…(笑)」


「えーー行きたいぃぃ~」


「夜だし真っ暗だしダメ。明日な。」

ってゆーか、さみーしヤダよ、(笑)。自由すぎるからねカノンさん。



「えーーーーーーーー」ってシュンってしたカノンを抱きしめた。



クスクス笑う天音はカノンの頭を撫でていてシオンはオレを見あげていた。
そんなシオンに微笑む。



久しぶりのソウルの初雪。

今年も一緒に見られたすね。


「ねぇ、オンマ?」

「なぁにカノン?」



「明日オンマもいこ?」

「ん?」

「明日オンマもあれ乗って外いっしょにいこ?」

「・・・・・」



なんて言う?

本当は寒いからダメって言いたいけど・・・



なんて言うの?


飲み込んだ言葉。
シオンも同じなんだろうジッと天音を見つめていた。

あれから車イスには乗っていないし、触れても来ない。





「ん、、でもさみんなにわるいよ。オンマ1人でなにもできな

「カノンいるでしょ?」



「ぇ?」

「ユソナもシオニもいるでしょ?」




「・・・・・」

「できないんじゃなくて、できなくなっちゃったんでしょ?オンマはしたいのにできなくなっちゃったんでしょ?オンマはなんにもわるくないでしょ?だったらカノンやユソナやシオニがやればいいんじゃないの?ちがうぅぅ?」



パってオレに意見を求めるように顔を向けたカノンを思いっきり抱きしめた。

「カノンおまえサイコ~~~~(笑)」




チュってキスしたら「ぇ、なにぃ、ユソナ」って言いながら手の甲で拭き取った!!


う、、そ!!
なにそれ、、、


そんなオレを見てシオンは大笑い。



天音は少し困った顔をしていて

「ね!なに?今のなに!!んねーー、天音!!今のなに?拭いたの今?!!」


「ぁ、、ん。。拭いたっかな、、ね、カノン?」

「だってぇ~~~キスするんだもん、、ヤダ」



も、、、、立ち直れないんすけど・・・・

キスイヤってなに、、、意味わかんない。

拒否されたんすかああぁ?オレ・・・はぁぁ、、、、、、ダメだ、ムリ、、




「カノン、、アッパ明日そと行かない」

「いいよ、オンマとシオニと行くもん(笑)」


「・・・・・・・・・」

「クス、、(笑)」



笑ってる。
それならいい。

笑ってくれるなら、、、それでいいよ・・・




いい、、それだけで・・・・









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