腕の中の静けさは・・・
『早く言って』

『新婚旅行行くまでに少し日にちがあるじゃない?』

『それがなに』




『ん、実は・・・・・』

『・・・・・・・』



『出張がね  
『はぁ????』






お互い顔を見合わせたまま・・・

しかもまだ寒空の下。






『はぁっ・・・』

って小さいため息を漏らしながら家の中に入っていったオレ


んまぁ、当たり前のリアクションだろ。




外を見ると
空を見上げながら手すりの雪をよけて頬をつけてる天音。


吐き出した息がホワって白くなる。





『あのさ?』



ビクって肩が大きく揺れる




『ん、ん、んん。なに?』

『カゼひくって言ってんじゃん』


少し不機嫌そうに言った。







『あぁ、ん。。。』


細くあいた窓に手を伸ばしながら寄りかかっているオレの脇の間から中にはいるのを確認して窓を閉めてた。



『ありがとう』

そう言った天音の手を握ると何も言わないで歩き出す。






行き先は寝室・・・


天音をベッドに座らせた。





・・・・・





『で、いつ決まったの?』 
って隣に座ったのと同時に声にした


『うん。。。部長に式の報告に行ったとき』

『はぁ~~?そんなに前?』


本当呆れてものが言えないってこう言うことって思ったからねオレ。







『ハイ、ゴメンナサイ』


『で、いつからどこへ』

『はい。えっと明後日から5日間マレーシアに・・・』


隣でますます呆れながら
長い長いためいきをひとつ落とし目を閉じた。












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