腕の中の静けさは・・・
唇を離すと「見てぇ」って窓をキラキラした瞳が見ていた。





「ぁ・・・」







雪・・・・・

今日は朝から天気がよくて積もった雪も溶け始めていた。





リビングに煌くイルミネーションと静かに舞い落ちる雪。





「シオン~なんで寝ちゃうのぉ~」

「ほんとタイミング悪い奴っすね」

「(笑)ひどいなぁ~」


「いつかさ行こうよ。フィンランド」

「・・・・・うん」


「シオンもぜったい喜ぶよ」





微笑む天音にキスをする。


「まだダメっすよね?」

「・・・(笑)。う~~ん。まだね、ダメじゃない?」

「うん・・・・・・そー言われた」


「え、聞いたの?」


「ん。天音の身体、大切なことだからちゃんと先生に聞いた。すっげ~はずかしかったけど・・・」





「ユソンありがとう。私、本当に幸せよ。」


天音の腕の中からシオンを抱き上げて寝室へ向かった。







戻ってくると天音がキッチンにいるのが見える。





「何してんすか?」

「ん?だって楽しむんでしょ?ふたりの時間」


うしろからギュぅぅぅって抱きしめる。






「オレも幸せ。」

「うん」





それからワインと野菜ジュースで乾杯をした。



「なんか仕舞うのもったいないね。キレイなのに・・・」

「ん~でも年越しちゃうし」



何度も何度も見つめ合って笑い合って幸せって心が温かくなって
キスしかできないけど・・・(笑)

今はパパとママだからって言い聞かせて・・・・・ガマン。




「これからは3人で初めてがいっぱい増えてくんすね」

「うん」

「あ、ヒョンには連絡しておいたよ。シオンの写真も添付してね」

「ありがとう。私も明日お兄ちゃんに電話してみる」

「うん。そうしてあげてヒョンすごく心配してたから」

オモニム(お義母さま)たちは?お正月ソウルに来られるって?」


「あ~うん。もちろんって(笑)ふたりで帰ってくるって。ウチに泊まるって聞かないから大変だけどいいかな?」

「何言ってるのよ。いいに決まってるじゃない。ホテルなんてダメよ」

「ありがとう。シオンはやく抱っこしたいって言ってた」

「うん。私も久しぶりにお2人に会うの楽しみ」







見つめあって触れるたびに深くなってゆくキスを一生懸命我慢して・・・・・笑。

しなきゃいいのに自然に近づく私たち。




「ん~~~もぉっさ寝よ?これ拷問だよ・・・・」

って苦しそうに笑ったユソンに手を引かれながら寝室へ向かった。





ぐっすり眠るシオンの両頬にふたりでキスをしてベッドに入った。


またこうやってユソンの腕の中の静けさを感じながら眠りにつく・・・













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