腕の中の静けさは・・・

five

シオンが産まれて半年あまりが経とうとしていた。


相変わらず忙しいユソン。

毎日帰りは遅くて深夜になることもあったりするけど
でも今のところ出張もなく平和な暮らし。


どれだけ遅くても帰ってきてくれることにやっぱり安心するから・・・

そしてどんなに忙しくてもどんなに帰りが遅くても私を抱きしめて言葉をかけてくれる。




自分の方が疲れてるはずなのに「大丈夫?疲れてない?」

ユソンを待ってソファーで眠ってしまうと「ごめんな」って申し訳なさそうにキスをくれる



ベッドに入る前には

「今日も一日いい子にしてたね。ママを守ってくれてありがとな」って
必ず静かに眠るシオンの頬にキスをする。





その光景をベッドの中で見つめる私。

本当に幸せって思える瞬間・・・



「眠い?」

もぞもぞベッドに入ったユソンの声がする。

すぐに隙間がないくらいに抱きしめられて甘いキスが降ってくる。





「ふふ。。天音ってすごいね」

「なに急に?」



「だってさ、こうやって抱きしめてキスしたら一日の色んなもんが一瞬で吹っ飛んじゃうんすもん(笑)すっげぇ~っすよ!ほんっとに幸せ(笑)うは。。」


とかって笑うの。



ホントかな?ホントにそぉ思ってる?

毎日幸せをもらってるのは私の方でユソンには感謝してもしても追いつかない気がしてる。





ベッドで横になりながら顔を突き合わせて向かい合うユソンにキスをした。

「チュ・・・」


「いいっすねぇ~明日も頑張れそうっすよ」


「チュ・・・」




少しユソンに乗り上げるようにキスを繰り返した。





「・・・・チョ、、天音?」


私の体を掴んで距離をとるユソンが私の顔を覗き込む。








「天音?どうしたの?なんかあった?」


ぎゅってユソンを抱きしめる。








「ねぇ?どうしたの?顔みせて?なに?シオンのこと?ね、とにかく顔みせて」



「・・・・・・」






「ねぇ、話そ。ちょっと起きれる?」

私の体の下に手を入れ起こそうとするから腕を引っ張った。





「うわっ。あぶないっすよ。」

「・・・・ごめん」


「ほんとにどうしたんすか・・・」




困ったように私を見るユソンをもう一度抱きしめた。


















「・・・シたい」











ふはって小さく息を吐きだすように微笑んで強く抱きしめてくれたユソンに

「びっくりさせないで」って優しく見つめられた・・・

















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