腕の中の静けさは・・・
ほんと久しぶりに聞くオレを惑わす天音の声。

オレしか聞くことができない声。




腕の中に天音がいる。

うん。幸せ・・・




ん・・・ホントにしあわせ。




4日間家を空けた。
仕事、、そんなことわかってる。


わかってるけど・・・



オレが二人を守るんだから仕事はすごく大事。



当たり前のこと。
うん。

オレこんなことでさ?バリバリの仕事人間に戻れるんすかね?






ウビンにも笑われた。

『おまえさ~どんだけ家族依存だよ笑。。』って・・・

『でもすっげぇ~幸せそうでうらやましいけどな』って・・・





4日がギリじゃねぇ?
これ以上なんてムリって2日目に思った。


(笑)



笑われてもいいっすよ。

だって本当のことなんすもん。



会いたいし顔見たいし声聞きたいし抱きしめたいし話が聞きたい。

天音とシオンにはいつもそう思うから・・・





こればっかりはどうすることもできない。



あの日の天音の誘いをやんわり断った。

そんなの泣く泣くっすよ。

いつでも腕の中に閉じ込めたいし、いつでも抱きしめたい。



ちょっとでも触れればもっとって思うし

毎日愛してるって言って毎日抱きたいって思う。


そんなの考える間もなく思うこと。



でも決めたことがあって心の中で「ごめんな」って言いながら天音の柔らかな手をかわしたんだ。


あの時の天音の悲しそうな顔がずっと忘れられなくて・・・




でもそれ以上に耐えられないことがあったから決めたこと。




オレが勝手に決めたことだけど天音にも関わることで。

や、オレたちに関わることだから・・・






そんなことを思いながら何度も「あまね・・・」って呼ぶと
切なそうにオレを見上げて「ん・・・」って微笑んでくれる。



込み上げる様に押し寄せる波を逃しながら天音をベッドに沈めいつまでも愛し合う。

シオンはぐっすりだから安心して、久しぶりにゆっくり愛し合お。




さっき『抱いていい』って聞いたオレに涙を流しながら少し困惑した顔をした天音。


当然すよね。


ずっとこうゆーの避けてたのはオレだから・・・

なのにゆっくり愛し合おうなんてホント勝手っすよねオレ。





でも今夜はどうすることも出来なかったんだ。

会えなかった4日がそうさせた
なんて言いたくないけど否定できない。


こんなにもオレが天音を必要としてること思い知ったんだ。





そしたら決めた覚悟さえ揺らいだ。

こんなオレでごめんな。





「ぁ、、ユソナ、、」


ゆっくり動きを止めた。













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