桜舞い散るあの日。

私は耳を疑う。（今言ったのって大葉優だよね？！）殴られるどころか自分の体の心配をされたのだから驚いてしまった。

「君さっき上にいた子だよね？ゴメンね！俺がちゃんと前見てないから・・。」

私が想像していた大葉優と全然違い、あたふたしている大葉優がかわいくてつい・・

「フ・・フフフ・・。」

口元を押さえて笑ってしまった。彼もその周りの人も驚いて私を見る。

「ご、ごめ・・・。フフッ・・。クスクス・・。」

「・・・。」

大葉優はまだ私をポケッとした顔で見ている。（かわいいッ・・・！！）私は立ち上がりスカートに付いたほこりをたたいて落とし、大葉優の落としたチャラチャラな財布を拾い彼に差し出す。

「ぶつかっちゃってごめんなさい。はい、コレ・・。」

大葉優は私を見つめ何かを考えた後、財布ではなく私の手を握ってきた。

「え・・！？」

コレには私もさすがに怒ったと思い冷や汗を流す。しかし、大葉優の口から出た言葉は意外なものだった。

「好きだ！俺と付き合ってくれ！！」

「・・・。」

廊下に沈黙が続く。そして、

「えええええぇぇぇぇぇ！！？？」

この言葉が一斉に廊下に響き渡った。

「嘘だ・・・。」

私は思わず呟いていた。
でも確かに大葉優は頬を桜みたいなピンク色にを染めて私に告白したんだ・・。