愛され女子の激甘コレクション
名前も知らない男の人は、お尻に手を回して私を立たせようとする。

怖いよ。
やっぱりこんな所、来るんじゃなかった。
逃げたいのに身体が動かない……。

泣きそうになっている私の横で、低い声が響いた。
「育……お前、何やってんの?」

聞きたかった声の主は明らかに苛立っていて、顔を上げた私と目が合うと舌打ちする。

「ペア交換で」
私の隣の男を見下ろして、柊十くんは言った。
< 157 / 194 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop