愛され女子の激甘コレクション
念入りに部屋を片付けて、枕の下に銀の包みを忍ばせて理子を待つ。
約束の13時は10分過ぎている。俺との約束にルーズな理子は、いつも遅れてくる。

「や」
短い挨拶と共に彼女が姿を見せた。特に貴重品と呼べるものがない俺の部屋は、鍵をかけることはほとんどない。今日はかけるけど。

「今年はねー、チョコレートファウンテン。新しくない?手抜きじゃないよ。チョコをつけるのは手作りのクッキーとシフォンケーキ。問題は外で渡せないことだね。まぁ、いいの。今年は友達とお父さんしかいないもん。今度の女子会で食べるんだ」
小さなテーブルに次々と物を並べながら、彼女は喋る。

「コンセント差して電源入れるだけかな」不思議な形の機械と格闘する彼女を、後ろから抱きしめた。

「なぁ……理子」
振り返った理子は、「いきなり?」と言いながら拒まなかった。

舌を絡めて下唇を吸う。いつ味わっても彼女の唇は柔らかい。

肉厚な唇が特徴の理子は「タラコ」という言葉を極端に嫌うけれど俺はこの唇が好きだ。
舐めても舐められても、最高に気持ちいい。
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