愛され女子の激甘コレクション
俺はフォークを握りしめ、理子の作ったケーキに突き刺して頬張った。

「俺が甘いもの嫌いなのは知ってるだろ? 食べられるのはお前の作ったもんだけだ。お前のことは本気なんだ。頼む! 信じてくれ」

ハムスターのように頬袋を膨らませると、思わずといった様子で理子が吹き出した。

「バカじゃない」
「お前のことが好きだ。本当にお前だけだ」
畳み掛けると、ついに彼女は目尻を下げる。

俺の好きな困ったみたいな笑顔。
「来年のバレンタインまで私のことだけ好きだったら、信じてあげる」

もう一年も待ったのに、また一年かよ。

……でも理子のことなら、俺は待てる。
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