日本一のヤクザ幹部は、本当は私を溺愛している。
「お久しぶりです。桃華さん」


そう言うと彼女は笑みを浮かべ
座ってたベッドから立ち上がる。


「今週はドライフラワーなんですね」


「はい。
先々週は生花は花弁が舞って大変
先週の果物は多すぎと看護師に怒られたので
今回は枯れないものにしました。」


「ふふ、わざわざ持ってきてくださらなくて
いいのに」


「自己満なので受け取ってください」


「ふふ、ありがとうございます」


そう言って花を受け取る彼女は
とても美しく
とても知らない人のようだ。


「それとも、昔みたいに菓子に変えますか?」


「それは私が太ってしまうのでダメです!」


「毎日ヤンチャして
看護師に怒られている方のセリフとは
思えませんね。」


「だって退屈なんですもん!
あ、どうぞどうぞ!掛けてください!」


「ありがとうございます。」


桃華に1人がけのソファに進められ
素直に座る。


そしてその対面には桃華さんが座る。


「何か欲しいものとかありますか?」


桃華がお茶をつぐ。


「んー、欲しいもの......
あ!なら鉢に入った花がいいです!
暇なので花の世話でもしたいですね」


その言葉に苦笑する。


「鉢に入ったもののプレゼントは
病室にいる方にはあまりいい物では」


「え!?そーなんですか!?

あ、お茶をどうぞ」


桃華さら湯呑みを1つ受け取る。
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