キミだけはずっと傍にいて。
♯ 第13話

「…ゆうながいないと寂しくて死にそう。」


*ゆうなside*


久しぶりの家の匂い。


この匂いを嗅ぐと、帰ってきたんだなって実感する。


このまま家でごろごろくつろぎたいところだけど、今日は美桜ちゃんの家に泊まることになってるんだった。


「祐樹にぃ、侑李、美桜ちゃんの家行ってくるね。」


「…そっか、今日は美桜ちゃんの家に泊まるんだったな。気を付けろよ。」


「もう、心配性だなぁ。美桜ちゃんの家はすぐそこなんだから、大丈夫だよ。」


「…僕たちが心配性なのは認めるけど、ゆうなは警戒心なさすぎ。」


…むぅ。

なんかバカにされたみたいで悔しい。


「…そんなことないもん。わたし、もう高校生だよ?」


小さい子どもじゃないんだから。
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