やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
莉緒が車から降りると、運転席の扉の音がして和哉も車から降りた。
「・・・」
何を話そうか。上がって行ったらとは言えない。

「莉緒」
「はい?」
自然とうつむき考えていた莉緒は名前を呼ばれて顔をあげた。

そこには、両手を広げて立っている和哉。
「?」
莉緒の方に体を向けて両手を広げている和哉に莉緒は思わず笑いながら
「なんですか?」
と聞いた。

「さっきはレストランだったからな。」
「え?」
「こい!」
「犬じゃないんですから」
「いいから。ほら」
気付くと莉緒の手が和哉に引かれていて、簡単に和哉の胸に莉緒はおさまっていた。
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